平成26年度東京双松会総会・懇親会報告
平成26年11月5日
去る10月18日(土)アルカディア市ヶ谷において第59回東京双松会総会が開催されたので、その模様を以下に報告します。最近、頻繁に発生する大型台風で当日の天気が心配されましたが、文字通りの秋晴れに恵まれ、母校北高の校長先生方、双松会本部の会長、近畿双松会の役員のご参加をいただいて盛会な総会となりました。
![]() 式次第 中村康一事務局長の開会の辞を受けて芦田昭充東京双松会々長が登壇され、大企業の経営者の視点で見た日本経済の現況を問題点を指摘しながら以下のごとく挨拶されました。 ![]() 芦田昭充東京双松会々長挨拶 6月に商船三井の会長を辞し、相談役に就いた。日本経済の現状は消費税増税や円安による輸入物価の高騰により足踏み状態にある。円安がもたらすメリット、デメリットはあるが、現在の円安の水準であればメリットが大きい。2年前の日本の海外資産は550兆円、これは円が100円〜110円の水準を保っていた時の海外投資で蓄積した額であるが、その後、円高がどんどん進み80円台まで進んだことにより、含み損が180兆円に達していたが最近の円安によりほぼ解消された。株価も2年前8,000円だったものが15,000円までに回復した。これによるメリットも180兆円に達する。給与も増額傾向を見せており、設備投資の拡大も期待できる状況にある。 一方で日本経済にとって楽観できない問題として少子高齢化の問題がある。現在の出生率は1.43%、これを英米仏並みの2%以上に押し上げないと労働人口の急速な減少を招き、日本経済は大きく縮小する。2060年に人口を1億人に保てるようなきめの細かい出生率アップ政策を今からすぐにでも展開すべきだ。 最近の明るい話題としては3人のノーベル賞受賞者がでたこと、我が島根県ではテニスの錦織圭選手の活躍、出雲大社と皇室を結ぶ結婚があった。この上は我々の心身の健康を如何に維持して行くか、今日お招きしたアルツハイマーの研究で著名な田平先生の講義をしかと承って健康維持に励みましょう。東京双松会は来年60回目を迎えます。皆さんの多くのお知り合いに声をかけて頂いて、60周年を祝いたいと思っていますので、ご協力、ご支援のほどよろしくお願いします 芦田会長に次いで来賓の泉雄二郎校長先生(昭和50年卒)が登壇され、北校の現況を含めて以下のごとく挨拶されました。 ![]() 泉雄二郎北高校長先生のご挨拶 前任の河原一朗校長の後任として、この4月に着任し半年が経ちましたが現在、学校は大きな転換期を迎えようとしており、これに如何に対処して行くかが私達教員に課せられた任務であると自覚しています。 転換期には3つの意味があります。その@は今の1年生が新制68期で旧制69期に追いついき、28年度には学校創立140周年を迎えることになり、次の時代へ向かって学校をどのような方向に導いていくか、そのA今の1年生が生まれた年が1998年であり、その年あたりまでが日本社会の成長期であったとすれば、それ以降は成熟期であり、皆さんが謳歌された勢いを知らない時代に生れた子供たちが入学してきたこと、加えて現在の3年生が入学直前に東日本大震災に直面し、日本社会がいささか沈滞気味な中で校訓である質実剛健の意味合いを彼等がどのように理解して学んで来たか、そのB先ほど芦田会長が指摘された少子高齢化の影響が学校にも及んで来ていること、即ち皆さんが川津時代に学んでおられた時代は1学年で1クラス55名、11クラス、全学年で1,500名前後であったものが、現在は1学年で8クラス、全学年で918名であり、今後も減少化が進むと思われる中で、如何にして皆さんが享受された往時の勢いを取り戻して行くか。質実剛健の「質」は勉学に励むことによって自分の中身を高めて行くこと。「実」は学んだことを基に如何にして社会に貢献して行くか「剛健」は如何なる困難にも耐えていくタフネスさと思いますが、今後は社会貢献を旨とする「実」に重点を置いて生徒を指導して行きたいと思っていますので、皆様双松会の皆さんが持たれている豊富な経験を活かされて温かく、時には厳しく現役を支えて頂きたい。 次いで庄司肇双松会々長が登壇され、以下のごとく挨拶をされました。 ![]() 庄司肇双松会々長のご挨拶 第59回の総会がこのように多数の参加者を得て開催の運びになったことに祝意を表します。さて。平成22年に植え替えました双松の新生松の1本が枯れたので、双松の系統を引く松を4月12日に台上に植え替えました。これからの成長を楽しみに育てて行きたいと思っています。これを機に新生松の保護、育成のための募金(目標額300万円)をお願いしていたところ、多数の会員の皆様のご厚意を得て、本日現在490万円が集まりました。皆様から寄せられたこの貴重な募金は新生松の保護、育成はもとより校舎周辺の緑を整え、教育環境を整える資金に当てたいとと思っております。皆さんのご協力に重ねてお礼申しあげます。 先ほど泉校長よりお話がありましたように昭和53年に新赤山に移った卒業生数が川津高校のそれを上回り、双松会会員の半数以上に達しました。これら若い会員の参加を得て双松会が益々発展していくことを祈念しております。 ご来賓の挨拶が終わったところで、中村康一事務局長より25年度の活動報告、前島紀夫会計担当の会計報告、宮城由美子監事の監査報告があり満場一致で承認されました。
田平 武博士の講演が終わったところで懇親会に移りました。山本喜朗さん(昭和28年卒・4期生)が豪快な乾杯の音頭をとられるや、たちまちにして座が和み、あちこちに懇親の輪が拡がりました。アルツハイマー何処吹く風の盛会の様子を任意で選んだ写真でご紹介します。
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報告(HP担当 福間三郎) |