平成29年度第62回東京双松会総会・懇親会報告
平成29年12月11日
去る10月14日、アルカデイア市ヶ谷(私学会館)において、平成29年度の東京双松会の総会が開催されました。前日からの雨天で参加者数の減少が心配されましたが、100名の参加者を数え、例年どうり活気に満ちた総会になりました。以下に盛会の模様を報告します。
司会 嵯峨埼 泰子さん(昭和59年卒・35期生) |

中村康一事務局長による開会の宣言 |
中村康一事務局長(昭和40年卒)の開会の宣言を受けて、先ず、芦田昭充東京双松会々長(昭和37年卒)が登壇され、以下のごとく挨拶されました。
芦田昭充東京双松会々長 挨拶
本日は、ご来賓として、松江北高校から教頭の小林先生、校内幹事の武藤先生、双松会より金津会長、金平幹事長、近畿双松会から松本会長に出席していただいています。それから、本日の講演をしていただきます東京大学大学院の須藤教授にご出席いただき、「AI(人工知能)と生活・医療」というご講演いただきます。
それから、ご出席の中で、実は国土交通省の事務次官におなりになりました毛利様、51年卒業でいらっしゃいます。実は事務次官、最高ポストなのですけれども、松江南高校出身で、数年前、財務事務次官をやった藤井秀人さんという方がおられまして、南高にやられちゃったなと思っておりましたけれども、この度、毛利様が国土交通省の事務次官におなりになりましたので、やっとバランスがとれたなということで、ホッとしております。
それから今年度の会報に、実は私はトランプさんのことを書いたのですけれども、正月に、アメリカはトランプさんが大統領になって、ちょっとかわった大統領が出現したと、つらつら考えまして、トランプ(TRUMP)のスペルを分解しますと、いろんな不安要素の頭文字になるなと思いまして、Tがテロですね。これは東京オリンピックを控えまして、きちんとやらなきゃいかんと。
それから次のR、これはレイツ。エクスチェンジレート、インタレストレート、この二つは関連しておりますけれども、今のところはアメリカのほうで少し金利が上がるようなことをやっていますから、そうすると為替はどちらかというと円安に向かう。ただし、有事の円高ということで、何かあると円高になる可能性があります。ですけれども、趨勢的には金利がドルのほうが上がって、円は大体横ばいになりますから、しばらくは大丈夫かなと。うまくいったら117〜118円ぐらいまでいく可能性もあるなと考えています。
それから、次のUはユニラタリズム、一国主義ですね。これはエゴイズムの固まりです。アメリカファーストとか、それをまた使っている人がおりますのでね。英語が得意だと称している人がいますけれども、本当に英語を知っている人が「何とかファースト」といったときには、実は非常に響きが悪いのです。その後に「何とか何とかセカンド」というのが必ずくっつくのです。日本語でいいますと、「何とかが一番だ、これは二の次」、こういう意味なのです。ですから、アメリカ人はあまり使いません。トランプさんは使います。そういうのを日本で使っている、ちょっと品がないなという感じがいたします。
それから、次のMがミサイルなのです。これはちょっと私もトランプさんに似て口が悪くなりまして、「気違いに刃物」という感じです、ミサイルは北朝鮮のミサイルですね。
次のPがポピュリズム。民主主義、確かにいいのですけれども、空気に流される民主主義、これはもう駄目なのです。国を危うくする。したがって、きちんと考えてやらないと、民主主義はちょっとおかしなことになります。ポピュリズム、こうならないようにとやっておりますけれども。
トランプ、分解して悪いことばっかりいいましたので、ちょっといいほうの意味でいいますと、これは若干というか、大変こじつけです。トレメンダス、レイツアップ、マネー、プロフィット。トレメンダスは途方もない、レイツアップ、賃上げ、お金が儲かる。こういう頭文字なのですね。
企業は、実は70兆円ぐらい儲けています。それにしては賃上げ、ボーナス含めて少な過ぎる。私は、もうちょっと企業は賃上げといいますか、年収を上げるようなことをやらなきゃいかんと思います。それによって消費を生起して経済がよくなる。それもトレメンダスで、途方もないというのでやらないと私はあかんと思っています。
話が同窓会の会長の話としては、随分ずれた話をしておりますけれども、ご容赦いただきまして、私の挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。 |
次いでご来賓の小林三高教頭先生が登壇され、松江北高等学校の生徒の現況を以下のごとく報告されました。
小林三高 松江北高教頭先生 ご挨拶
松江北高校の教頭の小林といいます。本来ならば、校長が出席すべきところ、どうしても来られない事情がございまして、代わりに私が参加させていただいております。よろしくお願いいたします。 今日は、皆様に北高の近況報告をということで、お手元にもあろうかと思いますが、2種類の資料を準備させていただいております。
まずは卒業生の進路の実績のところですが、2つの資料をめくっていただくと、細かく数字が出ているところでございます。この春卒業した3年生につきましては、それぞれの進路目標をきちんと設定し、非常によく、それに向けて努力してくれました。なので、それぞれの目指す道へ進んでいってくれております。
総じて特徴はと申しますと、今の東京大学、京都大学のところは、結果的には志望数も少なくて、合格も東京が1名、京都が1名ということで、東京、京都につきましては、人数は非常に少なくて出ておりませんが、医学部・医学科の希望が昨年度は非常に多く、それぞれよく頑張ってくれまして13名の合格が出ております。それが総じて特徴的なところではあります。ただ、それだけではございませんで、生徒それぞれが、自分が設定した目標を目指して、非常に最後までよく粘って頑張ってくれた結果が、そこに出ております。
では、今現在の本校に在籍している生徒につきましては、1学期の6月に島根県高等学校総合体育大会(総体)がありました。昨年度、一昨年度は、男女総合優勝を2年連続、結果を出しましたけれども、今年度も3連覇を目指して頑張って臨んでくれました。結果は3連覇にはなりませんでしたが、男女総合2位という結果でありました。ただ、それぞれの部活は目標設定をして、やはりそれをクリアできるように非常に頑張って結果を出してくれましたので、それが今の2学期のところへつながっております。
それと8月には学園祭を行いました。今年度はDAIGOさんを招いてトークショーも行いまして、非常に盛り上がった学園祭でありましたけれども、ここでも3年生は非常によく頑張ってくれまして、野外施設もすばらしいものを造ってくれました。ですから、今、総体と学園祭と、2つのハードルをきちんと飛び越えてくれてきております。
いよいよ次のハードルは、今もう推薦入試も始まりつつありますけれども、進路へ向けた生徒の頑張り、これがいよいよ3つ目のハードルになります。生徒は、その都度その都度、チャンネルを切り替えてくれまして、今は自分の進路目標に向かって進んでくれております。教員ともども、目標達成ができるように頑張っているところです。
あと今年度は、インターハイと総合文化祭と、2つの全国大会がありますが、それには幾つかの部が参加しております。その中で、運動部につきましては、男子弓道部が快進撃をしてくれまして、全国で7位という結果です。非常にいいところまで頑張ってくれました。それから総文祭のほうでは、百人一首かるた、これが全国で3位。囲碁将棋の囲碁が団体で全国5位といういい結果も出してくれております。1、2、3年ともに、非常にいい形で今のところ頑張ってきておりますので、この勢いで進んでいってほしいなと思っております。
双松会の皆様には、日ごろから支えていただいておりまして、非常に感謝しているところであります。今後もご支援のほどよろしくお願いします。 |
次いで金津任紀双松会々長(昭和40年卒)以下のごとく挨拶されました。
金津任紀双松会々会長 ご挨拶
きょうは東京双松会総会にお招きいただきまして、まことにありがとうございます。東京双松会の皆様におかれましては、日ごろ、双松会の運営に大変なご理解とご協力をいただいておりますことを厚くお礼を申し上げます。
実は私、一昨年、母校・北高の双松会の会長に就任いたしまして、今年度は早いもので1期3年の任期の最終年度になります。就任2年目に、創立140周年の大きな節目を迎え、11月には本当に多くの皆様のご出席とご協力によりまして、記念総会を無事終えることができました。
その節には、東京双松会の皆様にも遠路はるばる松江まで足を運んでいただき、記念事業を盛り上げていただきました。本当にありがとうございました。これから更なる交流と親睦を深めていくためには、どうか次回はお一人でも多くのご参加を願っておる次第でございます。
さて、2020年の東京オリンピックが3年後に迫っております。きょう、金平幹事長と一緒に来て、モノレールに乗り、電車の車窓から、インフラ整備が急ピッチで進んでいる光景を目の当たりにしました。今日、ヒト・モノ・情報などの首都圏への一極集中が進行しております。東京へ来るたびに、都内のいたるところで工事が行われているのがわかります。我々、田舎に住む者にとっては、地域間格差がますます広がるのではないかと実は心配しておるところであります。今まさに選挙の真っ最中です。国には、地方を見捨てないでいただきたいと叫びたい気持ちでいっぱいでございます。
そういった中、きょうは資料の中に、ふるさと納税のご案内なども入れていただいております。知事さん、それから市町村長さんにかわって、ぜひ、ふるさと納税、ご協力をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
そのことはさておいて、皆様は松江中学、松江高校、松江北高出身ということで、本当にいつ何時も郷土島根を忘れられたことはないと思っております。どうか東京から、島根頑張れ、北高頑張れと応援していただくことが、双松会の結束をより強固にするものではないかと思っております。
今、教育界は少子化等の問題から、学校間の競争がより厳しくなっております。そういった中で、実は北高も、この春の入学から1クラス減る、そういった状況が起こっております。そういう中で、これまで以上に学校の特色が求められる時代がやってきております。
実は島根県においては、皆さんもご承知かと思いますけれども、それぞれの学校が独自の取り組みをしておられ、県外からの、いわゆる「しまね留学」という制度が非常に充実、定着しまして、この6年間で3倍に増加しております。6年前、大体50人ぐらいでしたけれども、今は150人を超すような県外からの留学生が来ております。
特に隠岐の海士町、島前高校が本当にユニークなすばらしい教育を展開しておられまして、ここが大体180人ぐらいの生徒がおるのですけれども、約半数が県外からの留学生でございます。前教頭、多々納さんですけれども、今ここの校長で行って大変張り切って頑張っておられます。そういったことを考えると、大変喜ばしいことだなと思っておる次第でございます。
そういう中、母校の北高も、時代のニーズに即した新たな学校づくりに取り組んでいます。昨年度、グローバルに通用する人づくりを目指して、140周年記念事業として、「世界の人たれ北高生!基金」を創設したのも、その一つでございます。ご寄附をお願いいたしましたところ、目標を上回る多大なご厚志を賜り、改めて皆様方の母校に対する熱い思いを感じ、本当にうれしく思いました。東京双松会の皆様にも多額のご寄附を頂戴いたしました。改めてお礼を申し上げます。皆様のその思いが、魅力ある学校づくりの一助となることを念願してやみません。
双松会の存在意義は、会員相互の親睦を図ることはもとより、先輩・後輩の絆を深め、母校の校風、伝統を、次世代に続く若い世代へとつないでいくことが我々の役目だと思っております。卒業生にとって、母校の隆盛や生徒の活躍は大きな励みであり、これに勝る喜びはありません。今後も、母校がさまざまな分野で活躍できる優秀な人材を育み、時代を超えて存在し続けることを願うとともに、引き続き、私どもも地元で北高のお世話を一生懸命させていただきます。どうか東京双松会の皆様も、いろんな形でご支援をいただくことをお願い申し上げます。
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次いで金平憲双松会幹事長(昭和40年卒)が登壇され、松江北高校のシンボルである赤山の二本松の現状を報告されました。
金平憲双松会幹事長による母校の2本松の現状報告
初代の二本松は、松くいで昭和26年と平成13年に失いました。樹齢が約150年から200年あったそうでございます。平成22年に学校内で育成した二代目の松を移植しましたが、これまた、松くいで平成24年12月に伐採を致しました。そして、平成26年4月に三代目の植樹を致しました。順調に育っておりましたけれども、一本が又調子が悪くなり本年10月に切りました。今は1本しか残っておりません。初代の松と土地を寄贈して頂いた塩谷家からは「松は枯らすな、大事にしてくれ」と言われたそうです。二本松は母校の宝でございますので、何とか復活させなければなりません。今後、皆々様のご支援をお願いすることになるのは目にみえております。どうぞ、よろしくお願い致します。

初代双松 |

3代目双松 |

枯姿の右側松 |

現在残っている1本松 |
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須藤教授の講演が終わったところで、懇親会に移り、山本喜朗さん(昭和28年卒・4期)が乾杯の音頭を取られるや、いつものことながら座が緩み、懇親の輪が広がりまました。
以下に写真を掲載し、盛会の模様をご紹介します。
本年9月に新しく副会長に就任された井原勝美氏の閉会の辞と一本締めをもって第62回総会を無事に終了しました。
同氏は閉会に際して自身のプロフィールと今後の抱負を以下の如く語られました。
皆さんの前でお話しするのは初めてですし、これから長い付き合いになると思いますので、簡単に自己紹介をさせて頂きます。1950年生まれ、高校卒業まで松江で育ちました。大学卒業後、ソニーに約30年強、今年の6月に退任したところ、「暇そうだから、副会長どうだ」といわれお引き受けした次第です。
北高の20期(S44年)卒業、バスケットボール部に所属しインターハイでは全国4位になりました。あの時代が楽しくて、懐かしくて、東京でも、松江に帰るたびにも、仲のいい連中で集まり一杯やりながら昔話をやっています。そういった非常に充実した北高生活でしたので、多少なりとも恩返しのつもりで副会長を引き受けました。微力ながら少しでも貢献したいと思っています。
一つお願いがあります。この総会を益々盛り上げていくために、次回もぜひ参加していただきたい。そして、まだ参加したことのない人にも声をかけて、この会を、人数的にももう少し成長させていきたいと思いますので、ご協力をお願いします。
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ココをクリックすると年代別の写真をご覧になれます。
報告(HP管理人) 福間三郎
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